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オーストラリアと労働者〜その14〜

オーストラリアと労働者についてお話しています。

●近年の印象的なストライキ

ストライキというと、「1番立場が弱い労働者が行うもの」というイメージが強いですが、1989年のストライキは少し違ったものでした。

それは、航空会社のパイロットたちのストライキで、当時の労働党政府は、交渉さえ拒否するという強硬な立場をとり、彼らは結果として敗れるという結末に至りました。

そして、29.5%の賃上げを求めたこのストライキは、国にとって経済的に高くついたのです。その損害額は約5億オーストラリアドルと言われています。

このストライキによって、繁栄する観光産業には致命的な打撃を受けたのです。

ちなみに、この紛争時に解雇された多くのパイロットは、世界の航空会社、特にアジア系の会社で働いていたと言われています。(今も、現役で働いている人もきっといると思います。)

 

●ストライキの傾向

最近のストライキは、たいてい短命で、賃金よりも労働条件に焦点を絞っているという特徴があります。

特に空港関連でストライキが起こっているようで、荷物係、燃料補給員、航空管制官といった人たちによるものが多いです。

そして、空港関連のストライキによって被害を被るのは、主に海外からの旅行客であり、オーストラリアの評判が悪くなった時期もあります。(最近はよくなってきているようですけれども…)

●弱まってきた組合の力

最近は、オーストラリアの失業率はかなり回復してきましたが、少し前(5、6年前)までは高い失業率と経済不況に苦しめられていたという経緯があります。(現在では、11%だった失業率が、5%程度になっています。)

その時には、オーストラリアの労働組合が持つ影響力は小さくなっていました。1980年代の10年間に、オーストラリアの労働組合は組合員数を20%減らし、全労働人口の40%以下に落ち込みました。 

かつては、オーストラリアの組合組織率はニュージーランドと並び、世界の民主主義国で最高といわれる時代もあったのです。

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